kinyukeizai.com
kinyukeizai.com

東京23区で家賃が安い駅ランキング最新版を徹底解説

by 河野 彩花
URLをコピーしました

東京23区家賃高騰と江戸川駅6万円台

東京23区は約994万人が暮らす日本最大の都市圏です。便利な鉄道網と豊かな都市機能を持つ一方、家賃の高さは多くの人にとって大きな負担となっています。特に近年は都心回帰の流れやマンション価格の高騰を背景に、賃貸相場の上昇が続いている状況です。

そうした中、SUUMOジャーナルが毎年発表している「東京23区の家賃相場が安い駅ランキング」の2026年版が公開されました。1位に輝いたのは、23区内で唯一の6万円台を記録した江戸川駅です。本記事では、このランキングの詳細とともに、上位にランクインした駅の住環境やアクセスの実態を独自に調査・解説します。家賃を抑えながら東京で暮らしたい方にとって、有益な情報をお届けします。

2026年版ランキングの全体像

トップ10の顔ぶれ

2026年のランキングは、シングル向け賃貸物件(10平米以上40平米未満、ワンルーム・1K・1DK)を対象に、駅ごとの家賃相場を比較したものです。トップ10は以下の通りです。

  • 1位:江戸川駅(江戸川区/京成本線)6.9万円
  • 2位:上井草駅(杉並区/西武新宿線)7.0万円
  • 3位:堀切菖蒲園駅(葛飾区/京成本線)7.15万円
  • 4位タイ:梅島駅(足立区/東武伊勢崎線)7.2万円
  • 4位タイ:京成小岩駅(江戸川区/京成本線)7.2万円
  • 4位タイ:篠崎駅(江戸川区/都営新宿線)7.2万円
  • 4位タイ:竹ノ塚駅(足立区/東武伊勢崎線)7.2万円
  • 4位タイ:高野駅(足立区/日暮里・舎人ライナー)7.2万円
  • 4位タイ:江北駅(足立区/日暮里・舎人ライナー)7.2万円
  • 10位:一之江駅(江戸川区/都営新宿線)7.23万円

4位に6駅が同額で並ぶ激戦となりました。トップ20全体では、足立区が9駅で最多ランクインを果たし、江戸川区が6駅、杉並区が3駅、葛飾区が2駅、練馬区が1駅と続いています。

昨年との比較で見る変化

2025年版では1位が上井草駅(杉並区)の6.5万円、2位が江戸川駅と梶原駅(北区)の6.6万円でした。2026年版では江戸川駅が1位に浮上しましたが、相場自体は6.6万円から6.9万円へと上昇しています。上井草駅も6.5万円から7.0万円に上がっており、全体的に家賃水準が底上げされていることがわかります。

つまり「安い駅」であっても、前年より家賃が上がっているのが実態です。東京23区全体で賃料上昇の波が押し寄せている中、相対的に安い駅を見つけることの重要性が増しています。

1位・江戸川駅の魅力を深掘り

都心へのアクセス

江戸川駅は京成本線の駅で、普通列車で青砥駅まで向かい、通勤特急に乗り換えると日暮里駅まで約23分で到着します。日暮里駅からはJR山手線に接続でき、東京駅や新宿駅など主要ターミナルへのアクセスも確保されています。

ただし、特急や快速は停車しないため、移動は普通列車が中心です。通勤時間帯は乗り換えが必要になる点は注意が必要ですが、それが家賃の安さに反映されているとも言えます。

住環境の特徴

江戸川駅周辺は穏やかな住宅街が広がり、繁華街のような喧騒はありません。スーパーマーケットや日用品店は駅周辺に揃っており、日常生活に不便を感じることは少ないでしょう。

駅のすぐ近くには江戸川の河川敷が広がっています。サイクリングや散歩を楽しむ人々の姿が日常的に見られ、初夏には小岩菖蒲園で白や紫のショウブが咲き誇ります。都心の喧騒から離れた、自然豊かな生活環境が魅力です。

足立区・江戸川区が強い理由

23区の「外周部」という立地

ランキング上位に足立区と江戸川区の駅が集中する理由は、地理的な要因が大きいです。両区とも23区の北東部・東部に位置し、埼玉県や千葉県と隣接する「外周部」にあたります。都心からの距離が遠くなるほど家賃相場は下がる傾向があり、この法則が如実に表れています。

また、これらのエリアは京成本線、東武伊勢崎線、日暮里・舎人ライナーなど、JRや東京メトロの主要路線と比べると利用者がやや限定的な路線が走っています。路線の利便性と家賃はおおむね比例するため、この点も安さの一因です。

生活コスト全体が抑えられる

足立区や江戸川区の魅力は家賃だけではありません。物価そのものが都心部と比べて低い傾向にあります。スーパーや商店街が充実しており、食費や日用品費を抑えやすい環境です。

足立区の北千住エリアは近年再開発が進み、大型商業施設や飲食店が増加しています。下町情緒を残しながらも、生活に必要な機能が整った街として若い世代や単身者からの人気が高まっています。江戸川区も若い世代やファミリー層に支持されるエリアで、買い物環境の充実度が評価されています。

月1万円差と前年比11.5%上昇の見極め

家賃だけで判断しないことが重要

家賃の安さは大きな魅力ですが、物件選びでは通勤・通学時間との総合的なバランスが重要です。たとえば、家賃が月1万円安くても、通勤時間が片道30分延びれば、1カ月で約20時間を移動に費やすことになります。時給換算で考えると、必ずしもお得とは限りません。

また、駅周辺の商業施設の充実度、治安、医療機関の有無なども確認すべきポイントです。ランキングはあくまで家賃相場の比較であり、住みやすさの総合評価ではない点を意識しましょう。

今後も上昇基調は続く見通し

東京23区の家賃相場は、2025年にシングル向きで前年比11.5%の上昇を記録するなど、明確な上昇トレンドにあります。背景には、コロナ禍後の都心回帰、分譲マンション価格の高騰による賃貸需要の増加、物価上昇による物件維持コストの転嫁などがあります。

2026年以降も、この傾向が急に反転する要因は見当たりません。家賃を抑えたいなら、今のうちに穴場駅をチェックし、早めに行動することが得策と言えるでしょう。

江戸川駅1位と穴場駅選びの判断軸

2026年版の東京23区家賃相場ランキングでは、江戸川駅が唯一の6万円台で1位を獲得しました。足立区と江戸川区の駅が上位を占める構図は例年通りですが、全体的な家賃水準は着実に上昇しています。

家賃を抑えた生活を実現するには、アクセス時間や生活環境とのバランスを考慮した上で、自分に合った「穴場駅」を見つけることが大切です。まずは気になるエリアの物件情報を実際に検索し、現地の雰囲気を確かめてみることをおすすめします。

参考資料:

河
河野 彩花

健康・ライフスタイル

医療・健康・食の最新動向を、エビデンスに基づいて発信。管理栄養士の資格を活かし、生活に役立つ健康情報を届ける。

関連記事

横浜駅30分圏で家賃を抑える一人暮らし駅選びの実践知と注意点

横浜駅まで30分以内で一人暮らしの家賃を抑えるなら、4万円台の駅だけでなく路線の本数、買い物環境、築年数、初期費用、徒歩時間を同時に見る必要があります。京急・相鉄・JR沿線の特徴と、安さの裏側にある生活コスト、駅徒歩15分以内の条件や通勤ピークの差、具体的な確認順まで整理し、後悔しない駅選びを解説。

救急外来8万円で困らない50代一人暮らしの入院準備と費用対策

救急外来で8万円前後を支払う事態は、検査や緊急入院が重なると起こり得ます。高額療養費、差額ベッド、食事代、入院セット、退院後の再受診まで、50代一人暮らしが平時に整えたい現金、マイナ保険証、薬、連絡先、持ち物、支払い方法を整理。急病時に孤立しないための家計と生活の備え、相談先の作り方を実務目線で解説。

東京23区家賃高騰で加速する首都圏郊外移住と住宅危機の新局面

東京圏の転入超過は2025年も12万3534人に達した一方、23区の新築マンション平均価格は2025年度1億3784万円、賃貸も全面積帯で最高値圏です。賃料・地価・外国人流入・テレワークが重なり、家計が23区外へ押し出される首都圏再編の構造、郊外の受け皿リスク、通勤負担まで含めた政策課題を読み解く。

東京23区家賃高騰が映す郊外移住と新たな住宅投資戦略の転換点

東京23区の賃貸・マンション価格は地価や建設費の上昇を背景に高止まりし、若年層やファミリーの住み替え先は葛西、八王子、大宮、湯河原などへ広がっています。人口流入の鈍化、家賃負担率、新築・中古価格、郊外駅の需要を比較し、金利上昇局面の影響も含め、個人投資家の確認点と生活防衛としての郊外シフトを読み解く。

一之江が23区最安級の家賃を維持する理由と住み心地

東京23区でありながら家賃5万円台から住める一之江。都営新宿線で都心へ直通できる利便性と、水田地帯だった歴史が育んだ落ち着いた街並みが共存する。タワマンが建たない背景にある大地主の存在や地盤条件、下町コミュニティの温かさなど、住みたい街ランキングに載らない穴場の実像を多角的に解説。

最新ニュース

猫2匹と100種の植物が共存、壁を傷めない賃貸DIYの安全設計

築34年の賃貸マンションで、猫2匹と100種超の植物が安全に共存する住まいをどうつくるのか。有毒植物を購入前に学名で照合する方法、壁に穴を開けない突っ張り柱と自立棚の使い分け、荷重・地震・湿気・害虫への備え、猫の逃げ場と動線、退去時の原状回復まで、園芸経験者の発想を一般の賃貸住宅で再現する設計手順を解説する。

無料訪問は怪しい?ホームスタートが孤立する親子を支える仕組み

無料で自宅を訪ねるホームスタートは、研修を受けた子育て経験者が傾聴と協働で親子に寄り添う家庭訪問型支援です。週1回約2時間、4〜6回の活動内容、オーガナイザーによる調整と安全管理、家事代行・託児との違い、2025年度に3271家庭へ届いた実績、利用前に確認したい地域差や限界と相談先まで詳しく解説します。

日本の原潜保有論が再浮上、68年の検討史と国家決断の条件とは

日本の原子力潜水艦構想は、1958年の民間試設計から68年を経て安全保障3文書改定の論点に浮上した。小泉純也元防衛庁長官の「造る意思なし」と孫・進次郎防衛相の「選択肢を排除しない」を起点に、原子力基本法、NPT・IAEA保障措置、建造費、人材、AUKUSの教訓を検証し、導入判断に必要な条件を読み解く。

しまなみ海道の外国人客が3割超 映画ロケ地人気を支える観光設計

映画『汝、星のごとく』の舞台として脚光を浴びる、尾道と今治を結ぶしまなみ海道。2024年度はレンタサイクル13万5735台の32.2%を外国人が占めた。70キロのブルーライン、乗り捨て、電動化、無料の橋梁通行、島文化が生む体験価値を整理し、急増客を滞在消費へ変える地域課題と旅行者が守るべきマナーを読み解く。

恋愛が怖い若者へ、傷つく不安を越えて関係を育てる心の実践処方箋

恋人がいる未婚者は男性19.6%、女性27.8%――最新の出生動向基本調査が示す若者の恋愛離れを、拒絶への敏感さ、男子校・女子校の交流経験、SNS時代の評価不安から分析。林真理子さんの「欲望」を手がかりに、本人が無理なく踏み出す方法と、親が干渉せず自律を支える具体策、安全な関係の境界線まで解説する。